[韓国サンケン労組を支援する会]2月18日第22回木曜行動報告

2021年2月23日

 投資ファンドに狙われた?企業倫理なき「グローバル企業」に明日はない!

2月18日(木)第22回木曜行動。新座市内は雲一つない青空。寒波の到来で、足元から冷え込む。韓国も数日前から寒波到来で、零下15度にもなるという厳しい寒さの中、ビニール・テントで座込み闘争を続けている。オンラインで届く韓国サンケン労組の仲間の熱いアピールが、冷え込んだ身体を奮い立たせる。今回も、早朝の本社前から志木駅南口、池袋・東京事務所ビル前の3カ所の抗議宣伝行動に延べ約80人の仲間が駆け付けた。

コロナ禍で半導体関連業界は活況を呈しているが、サンケン電気もその例外ではないようだ。日本企業から恐れられている村上ファンドOBらの投資ファンド「エフィッシモ」がサンケン電気株式の公開買い付けを開始した。上限30%というから、かなりの規模だ。サンケン電気はこの公開買い付けに対してまだ意見表明していないようだが、未解決の争議を抱える余裕はないはずだ。そうでなくとも韓国内での「食い逃げ外資」の悪評は拡散するばかりであり、企業倫理に悖る非常識な「労組嫌悪体質」が日本全国の営業所周辺地域、主要株主、取引先まで、ジワジワと知れ渡っていく。そんな「グローバル企業」に明日はない。

今からでも遅くはない。サンケン電気・和田社長は韓国サンケンの偽装廃業を謝罪し、解雇を撤回して労組との話し合いに応じるべきだ。

≪2月18日朝7時過ぎ サンケン電気本社前「サンケン電気に、必ず代価を払わせる!」≫

郵政ユニオンの仲間の発言で第22回木曜行動スタート。 「この間はっきりしてきたのは、韓国サンケンの解散がコロナを利用した偽装解散であること、サンケン電気が約束も守らない悪辣な会社であることだ。かつて食中毒を起こし、企業倫理を無視したやり方で消え失せた雪印乳業という大きな会社があった。サンケン電気と同じではないか!」

韓国サンケン労組副支会長で民主労総副委員長に2月に就任したキム・ウニョンさんからオンライン・アピール。「馬山は厳しい寒波到来、とても風が冷たい。でも私たちは闘い続けなければいけない。去年の夏は大型台風でテントが何回も破壊され、つくり直した。この冬の荒天でも、テントを何回も補修した。私たちは家がないから、家族がないから、テント生活をしているのではない。家族も、家もあり、楽しい未来を夢見る権利がある人間だ。サンケン電気の経営陣は、このような労働者のささやかな暮らしを奪っている。労組が嫌で弾圧してきたが、今度は労働組合を潰すために会社を廃業する。そのような会社だ。4年前にも会社は私たちを指名解雇し、闘いの結果、復職した。周辺住民のみなさんも、あの闘いを覚えているでしょう?なぜサンケン電気本社は、私たちのことを覚えていないのか?復職させるときに、労使合意書で『重大事案については労使協議する』と約束したではないか。これは労使間だけでなく、社会的な約束でもある。約束を守れない企業が、なぜ生産活動できるのか。そのような会社は制裁を受けるべきではないか。私は韓国サンケン労組16人だけでは闘いきれないと判断し、韓国最大のナショナルセンターの民主労総の副委員長に立候補し選出された。今日中央執行委員会がある。そこで韓国で操業する外国企業を制裁する法案を議論する。もはや16人の労組の闘争ではない。韓国の労働者の権利を踏みにじった代価を必ず払わせる。どんなに苦しい闘争でも、諦めなければ勝利する!勝利するまで闘いを止めない。連帯してくれる日本のみなさん!連帯という言葉ほど感動的な言葉はない。みなさんがいるので力を得て最後まで闘える。コロナで大変だと思いますが、気をつけてください!」

ペク・ウンジュさんが続く。「 馬山の韓国サンケンはユニークな会社だ。40年以上も韓国社会から優遇され、莫大な利益を得ながら、労働者に還元しようとしない、そのようなユニークな会社だ。業界では世界8位の大企業でありながら、韓国では悪どい活動をしている。韓国サンケンの社長は、『会社廃業は労働者にも責任がある』と言った。冗談ではない。すべて経営陣の問題だ。韓国サンケンの労働者は何十年も会社の弾圧と闘い、その闘いの中で、正しいことを正しいと最後まで貫く態度を培った。確かに『勝つのは難しい』という人もいる。しかし私たちは勝てると思っている。そう考えるのはサンケン電気が韓国で事業を諦めるのではなく、韓国で生産活動を続けているからだ。ソウルの営業所も仕事している。なぜ韓国サンケンだけ廃業するのか。私たちはその理由を知っている。韓国サンケン労組が嫌いだからだ。韓国内外の仲間と共に闘い、必ず勝利する!闘争!」

埼玉市民の会の仲間から訴え。「サンケン電気は新座市内の最も大きな会社だ。高度成長を経て、韓国にも進出し、たくさんの利益を上げて来た。なぜ韓国の労働者を切り捨てるのか!」

オ・ヘジン支会長が続ける。「テント闘争を始めて222日になる。この寒い冬に突入し、冷たい風もふき、テント闘争も苦しい。しかしそれでも闘い続けるのは、サンケン電気の悪どいやり方に我慢できないからだ!1997年に民主労総に加入してから会社は組合を潰そうと、弾圧を強めてきた。今回の廃業の原因は、サンケン電気本社が韓国サンケンに民主労総の労組があるのが許せないから、というものだ。赤字もそのために偽装された。韓国サンケンとは別の地域の会社を買収し、操業を続けている。そんな会社が業界8位のグローバル企業なのか!私たちは今回の闘争を止めることはない。労働協約を無視し、労組を無くしてしまおうというサンケン電気を許すことはできない。勝利の祝杯をあげる日を信じて、闘い続ける!闘争!」

最後に東京中部地域労働者組合の仲間から発言があり、会社に向かってシュプレヒコールで締めくくる。

≪2月18日9時 志木駅南口「グローバル企業の裏の顔を多くの人に知ってほしい!」≫

志木駅南口に移動。最初に埼玉市民の会の仲間が韓国サンケン労組の仲間を激励する自作の歌を熱唱。「私たちはあきらめないぞ♪ 韓国サンケンの労働者を職場に戻すまで ♪」

続いてキム・ウニョンさんからオンライン・アピール。「去年の夏に始めた闘いは、秋を経て、冬に突入した。サンケン電気は1973年に韓国サンケンという子会社を馬山自由貿易地域に設立した。会社は、労組が嫌いというだけの理由で、弾圧を続けてきた。4年前にも組合員を狙い撃ちに指名解雇してきたが、1年以上の闘いの結果、不当解雇が労働委員会で認定され、私たちは復職した。3年間、会社が私たちと交わした『工場を正常稼働する』という約束を守ることを信じて、賃金切り下げも我慢し、休業にも応じてきた。しかしその後もサンケン電気は組合との約束を履行せず、工場に一切設備投資をしようとしなかった。その一方で別の地域の工場を買収して生産し、利益をあげてきた。そして昨年夏になって、新型コロナで日本に遠征出来ない時を狙って、廃業を一方的に通知してきた。約束を守らない、労働者を踏みにじって恥ずかしいと思わない企業、それがサンケン電気だ。このようなサンケン電気のやり方に、韓国の国会議員も地方議会や首長も抗議の声をあげ、社会的にも大問題になっている。テレビや新聞、雑誌、ネットニュースでも報じている。国際的な問題になっているのに、サンケン電気は何も動こうとしていない。もはやそのような態度は許されない。話し合いに応じるしかない!日本の市民のみなさんが、私たちを支え続けていることを、決して忘れることはない。最後まで闘う!闘争!」

ヤン・ソンモさんが続く。「韓国は昨日から寒波が襲っていて、零下15度の冷たい風が吹きつける中で、座り込みを続けている。私たちの心の中のように冷たい天気だ。頑張ろうと力を出し、また疲れてしまうことを繰り返しているが、日本のみなさんの支援に力を得て、また闘い続けている。闘いはもう200日以上続いている。しかしサンケン電気の和田社長は、話し合いをしようとしていない。このまま終りに出来るような問題ではない。事態を収拾するには、本社が話し合うしかない。一方で、サンケン電気は、韓国で新しいパートナーと手を結んで事業展開している。韓国ではこのような外資系企業に規制をかける法案を制定する動きが始まっている。必ず規制する法案を成立させる。現在、労働部が会社との話し合いを仲介しようとしているが、工場の正常稼働の条件を受け入れるまで、私たちはあきらめることなく闘う。この問題を解決できるのは、サンケン電気の和田社長しかいない。6月の株主総会で韓国サンケンの問題も議題に上がる事だろう。グローバル企業にふさわしい態度を示してほしい!」

府中緊急派遣村労組の仲間から発言。「業界8位の売り上げを誇るグローバル企業・サンケン電気の裏の顔を、ぜひ地元のみなさんに知ってほしい。労組を潰すために偽装廃業までする。労使合意も守らず、話し合いも拒否する。そんな無法企業を許してはならない!」

続いて韓国サンケン労組の仲間からアピール。「サンケン電気はハレンチな会社だ。労働者との約束を守らず、労組を認めない。労組を潰すために、何度も弾圧を仕掛けてきた。3年前の闘いでも指名解雇を撤回させ勝利をしてきたが、それでもサンケン電気の攻撃は終わらない。3年間、設備投資もなし、生産計画も立てようとせず、赤字累積を理由に廃業させる。倫理も道徳もない、破廉恥な会社が、サンケン電気だ。こんなことが許せるか!」

ペク・ウンジュさんが続く。「 韓国では旧正月が過ぎた。工場を失い、だんだんと『失業したんだな』と実感した。両親に新年の挨拶をしてテントに戻った。両親は『会社の問題が解決するのが一番だな』と声をかけてくれた。旧正月の連休の間は、テントは寂しくなるかなと思ったが、予想外に色々な人が訪問してくれた。多くの仲間が私たちの闘いを支持してくれることを実感した。訪れた仲間に感謝すると同時に、勝利して恩に報いたいという思いを新たにした。暑い夏を過ぎ、冬を迎えて寒波で冷たい風が吹き付けている中でも、街灯で宣伝活動をしてきた。闘争する中で、日本のみなさんの姿を思い出す。私たちの解雇を自分のことのように考えて行動してくれることに感謝したい。頑張ります!」

所沢労音の仲間の発言で、志木駅南口の宣伝行動を締め括る。

≪池袋・東京事務所前、昼休み集会「サンケン電気は労組敵視を止め、話し合いに応じろ!」≫

この日も池袋・東京事務所を訪れ、総務のI氏と面談し、韓国サンケン労組の仲間がオンラインで話し合いを求めた。I氏は相変らず「窓口ではない」「答えることは何もない」「ノーコメント」と誠意のない対応に終始した。

正午からビル前で抗議行動。埼玉市民の会、支援する会の渡辺共同代表、連帯労組武蔵学園、連帯労組大道測量、明大生協労組の仲間からの連帯発言が続く。

韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長からオンライン・アピール。「韓国はとても寒いが、寒い中で闘いを続けている。悪辣な企業を許さない、民主的な労組を守りたい、そんな思いで頑張っている。サンケン電気のやり方で、私たちの生存権と労働権が脅かされている。私は韓国サンケンで19年生産ラインで働いてきた。なぜまじめに働いてきた自分が解雇されるのか、ずっと考えてきた。500人もいた会社がなぜ廃業になってしまうのか。なぜ私たちは退職慰労金を受け取らずに厳しい道を歩むのか。結論は2つ。赤字はサンケン電気本社の経営陣が意図的に偽装したものであること、私たちの闘いは正しかったこと。このような事態になったのに、本社の誰も責任を取らない!むしろ労働者に責任転嫁し、苦しめている。工場を守ろうとまじめに働いた労働者が、なぜ路上に追い出されなければならないのか。サンケン電気本社は自ら招いた責任を認め、話し合いに応じなければならない。労組を敵視することは直ちに止めなければならない。民主労組は、軍事独裁政権下の自由貿易地域の弾圧を潜り抜ける中から生まれてきた。民主労組ができて、自由貿易地域から多くの日本企業が撤退した。サンケン電気も1997年にインドネシア移転計画があったが、闘いによって白紙に戻された。しかしその後も民主労組への攻撃を会社は止めようとしなかった。私たちはあきらめない。民主的な労組を守る闘いを止めることはできない!私たちには勝利するしか道はない!本社が様々な攻撃を仕掛けてきても、怯むことはない!日韓連帯の力で、必ずや勝利する!寒空の中、駆けつけていただいたみなさんに感謝したい。一言一言の連帯の言葉が私たちを勇気づける。ありがとうございます!」



最後にビルに向かって抗議のシュプレヒコールを浴びせて、第22回木曜行動を終えた。