[東リ偽装請負を告発し直接雇用を求めるL.I.A労組を勝たせる会]6.21東京総行動報告

2019年7月3日


 4月25日付で、兵庫県労働委員会からシグマテックにL.I.A労組の組合員5名を雇用し、東リ伊丹工場に戻すように命令が出たが、シグマテックが命令の履行をしないため、組合は6月5日に団体交渉を申し入れた。それに対しシグマテックは「命令には明らかな誤りがある」、「使用者ではないと考えている」として団交を拒否した。そこで私たちは東京総行動の前日6月20日に上京し、シグマテック本社に直接申し入れを行った。目黒駅前の豪奢なビルの6階に本社を構えており、その羽振りの良さに驚きを隠せなかった。派遣会社は儲かっていても、ほとんどの派遣労働者は辛い思いをしているのだが。6階に上がるとエレベーターフロアーに2人の男が待ち構えており、一人が総務の課長、もう一人が名も名乗らない得体のしれない人物だった。彼は威嚇のための用心棒に違いなかった。そこでは話し合いをするという雰囲気は無く、私たち組合関係の3人を追い返そうとしていることは明らかだった。シグマテックは不当労働行為を反省する様子は無く、敵対的な態度を示していただけだった。

(株)シグマテック:東京都品川区上大崎に本社を置く人材派遣会社。東リ伊丹工場へ人材派遣を行なっている。2017年3月、L.I.A労組の組合員がそれまで雇用されていた請負会社(有)ライフイズアートから、東リの業務をシグマテックが引き継ぐ際、東リの意向にしたがって、組合員5人だけを不採用にして職場から追い出した。



 続いて日本インテリアファブリックス協会(NIF)へ申し入れに行った。NIFはカーペット、カーテンなどを取扱う企業の業界団体で、現在、東リの社長が会長を勤めている。東リの違法行為を協会を通じて、業界全体に知れ渡らせることが目的だ。11月13日~15日東京ビッグサイトでNIF主催の国際インテリア見本市JAPAN TEX が開催される。その開会日の会場前で私たちは東リへの抗議行動を予定している。





 21日の東京総行動では、総務省前のスタート集会から東リ争議のアピールをさせて頂いた。兵庫県労働委員会の勝利命令、前日のシグマテックへの申し入れの様子、今後の闘争予定について報告をした。東リ前では20名ほどの仲間が結集した。藤澤委員長がツイッターで知り合いになった全川崎地域労組からも応援が来た。それから東京新聞が東京総行動で闘う私たちの様子を取材にやってきた。近隣の住人や、観光客が目を丸くして驚くような、激しい抗議のアピールの後、東リへ申し入れを行なった。私たちは前日のシグマテックに申し入れの出来事について、東リの交渉担当者に話した。反社会的と思わせるような人物が出てきたことについて「そのような企業と取引して良いのか?」、「会社のやり方がおかしいと思わないのか?」と詰め寄った。彼はオロオロしながら「会社の営業方針がおかしい」と会社への愚痴のようなことを漏らした。東リの利益さえ上がれば、取引企業の質は問わないという態度は、今後糾弾していかなければならばない。