奇襲的な韓国工場清算決定を撤回し、工場正常化を履行せよ!
全国金属労働組合慶南支部韓国サンケン支会(以下「組合」)は、2016年に生産部が廃止され生産職が全員解雇されて以降、1年に及ぶ地元での連帯闘争、韓国と日本を往復しながらの闘争を繰り広げ、やっとのことで復職を成し遂げました。
労使の厳しい闘いを終えるに当たり、復職に先立って会社側は、会社の発展と再跳躍のために生産財の稼動に必要な各種措置を実施すると約束し、組合側は2015年、2016年、2017年の賃上げの凍結や工場移転といった諸問題について合意しました。
会社側は生産量に関する各種措置はともかく、ろくな機械設備ひとつ設置しないまま、生産するほど損失を生むような発注量しか割り当てずに現場を稼動してきました。厳しい闘いを経て復職したうえで、生産再開にはそれなりの時間が必要だと理解し、組合と組合員は過去3年間、復職の際に合意した約束を固く信じて賃金凍結はもとより、労働協約の内容についても一定部分は譲歩して苦しい時間を耐えてきました。
過去3年間、組合と組合員にはアラーム解除権限が与えられず、管理社員と清掃担当者が出勤してアラームを解除しない限り正門から出入りさせてもらえない、常識では考えられないような処遇でした。トイレでさえ3年にわたって何度も要求した末に最近になってドアが開放されるなど、深刻な人権侵害を受けながら、組合と組合員はいつか発注量が正常軌道に乗るとの希望を抱いて耐えてきました。
この3年間、労働者を欺いて清算を準備してきたのか
なのに結局、組合と組合員の期待はサンケン電気日本本社と韓国サンケンによって粉々に打ち砕かれてしまいました。韓国サンケンは2019年11月、日本本社の「非主力事業の戦略的検討」は韓国サンケンとは無関係で、韓国サンケンはLED照明事業ではなく電源事業部だとして日本本社の資料について虚偽の発言をし、その後も一貫して韓国サンケンはこの件に関係ないと主張してきました。
けれど日本本社取締役会の決定内容を見ると、韓国サンケンはLED照明器具事業を2020年4月までに生産終了し、それを機に韓国サンケンの解散および清算の決定が通告されるという現下の事態に立ち至りました。
サンケン電気日本本社は韓国工場である韓国サンケンを捨て置き、別の会社を持分100%で買収するために160億ウォンを投資し、2020年3月のサンケン電気の決算資料を見ると、投資した会社が莫大な黒字を出していることが確認されました。
こうした事実は、サンケン電気日本本社が韓国子会社である韓国サンケンの解散・清算のために徹底して準備したこととしか考えられません。
韓国の労働法と労働者を愚弄するサンケン電気を糾弾する
私たちには闘争しかありません。3年前の整理解雇撤回闘争を終える際、重大な雇用問題は組合と合意するとした約束をサンケン電気は一方的に破棄しました。
これまで耐えて待ち望んだ結果が、韓国の労働者および労働法を徹底して無視し、30年にわたって韓国サンケンの労使が結びつづけてきた労働協約を無視した一方的な解散および清算の通告だったことに、組合と組合員は怒りを禁じえません。
ゆえに韓国サンケン経営陣およびサンケン電気取締役会に対し以下を要求します。
一.韓国サンケン経営陣およびサンケン電気取締役会は、欺瞞的かつ不法な解散・清算決定を撤回せよ!
一.韓国サンケン経営陣およびサンケン電気取締役会は、労働協約を遵守し、合意書を履行せよ!
一.サンケン電気は韓国で他企業を(持分率100%)買収し黒字を出しながら、子会社を撤収する破廉恥な行動をただちに中断せよ!
一.買収に投じた資本と発注量をただちに韓国サンケンに再配分せよ!
2020年7月13日
全国金属労働組合慶南支部韓国サンケン支会
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。