東リ偽装請負闘争では、目黒駅前にある人材派遣会社(株)シグマテックの本社へ申し入れを行った。シグマテックは、長年、東リ伊丹工場で働いてきたL.I.A労組の組合員5人を、東リが業務を請負会社から引き継がせる際に、不採用とし、職場から排除したのである。
2017年6月、組合員5人だけを不採用したのは、組合員であることを理由とした不利益取扱いだとして、兵庫県労働委員会へ不当労働行為救済申立を行い、2019年4月職場復帰命令を勝ち取った。しかしシグマテックはこれを不服とし、中労委へ再審査を申し立てている。現在中労委では和解交渉が進められている。当初、L.I.A労組は和解の選択肢はなかったが、中労委の強い説得を受け入れ、和解交渉に応ずることにした。そもそもシグマテックがこのコロナ禍の折、早期解決のために強い和解の意思があると、中労委から聞かされていたが、交渉は遅々として進まず、残念ながらシグマテックからは、その意思を感じ取ることができないままである。東京総行動では、そういうシグマテックに対し、1日でも早い争議解決を迫るため申し入れをした。
シグマテック本社前には30名以上の戦う仲間が結集した。元々、コロナの影響で全体的には少ない参加者であったが、これは予想以上であった。行動はいつもならシュプレッヒコールで始まるのだが、大声の抗議は控えめにし、それでも多くの仲間の熱気に押されるように、行動は進んで行った。主催者代表東京全労協寺嶋事務局長の挨拶を頂き、その後シグマテックに申し入れを行った。申し入れに向かったのは当該の有田、なかまユニオン井手窪委員長、田中執行委員、首都圏なかまユニオンの石川さんの4人。オフィス前で待ち構えていたのは、シグマテックの担当者と他2名だった。担当者は要請書をすんなりと受け取った。以前は「受け取りません」と抵抗し、擦った揉んだがあったが、今回は何の抵抗もなかった。とは言え、解決に前向きであるかどうか話は別だ。兵庫県労働委員会の命令に従い、5人を職場に戻すことを求める要請書を手渡し、1日も早く争議を解決するよう口頭で伝え、申し入れは終了した。中労委が4月22日に予定されているが、シグマテックが解決に向けて、真摯な対応を見せて欲しいものである。
シグマテック前の行動は、本当ならシュプレッヒコールで締めるところだが、気持ちの上では気合を入れつつ、「団結がんばろう」で行動を締め括った。
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